山々から切り出された大木は、機関車で梨元貯木場まで運ばれていました。
10年ほど前にその姿は消え、今はトラックで運ばれています。
昔はセンバという道ぐをつかって、稲をこきおとしました。
江戸時代から大正の終わりごろまで、広く行われていたが、時代の進歩のなかで、すがたを消しました。

(写真提供 小道木 山崎とり子さん

まから75年前、明治42年にうつした和田尋常小学校生徒の貴重な写真です。修学旅行かまたは遠足のときうつしたものと言われています。

(提供者 和田 近藤誉さん)

山国の子ども風土記


                   詩

                    ふるさとは心の花ぞの



                 
 冷たい北風のなかで
                  雪を見て咲く、まんさくの花
                  かよわな黄色い花びらが
                  自然のいとなみをうたう。
                  子どもらよ。いまのうちに
                  見ておくがいい
                  ふるさとの花のいのちを。
                  みどりの山
                  川のせせらぎ
                  青い空
                  まっかな夕焼け雲
                  祭り笛、太皷の音。

                  子どもらよ。いまのうちに
                  ふるさとのいのちを
                  心のふくろに
                  いっぱいつめておくがいい。
                  大洋のさけは
                  母なる川の匂いにひかれ
                  生まれた川にさかのぼるという。
                  ふるさとは きみたちの
                  心の花ぞの……
                  子どもらよ。いまのうちに
                  おもいでを、おもいでを
                  たくさんつくっておくがいい。



   目次



一 昔の子ども 暮らしと遊び
    山のくだもの
    手づくりのおもちゃ
    遊びの心
    水あべ
    サシバスケート
    地ばちとり
    手づくりの笛
    アワコとり
    こんにゃくさし
二 昔の村の暮らし
    飢きんと食べもの
    いろり
    昔の主食
    粉をつかった食べもの
三 暮らしの中心、山と川
    山の仕事
    川の仕事
四 谷間の村むらの仏たち
    白い雪の下に
    要おじいの一生
    村の名物りょう師
五 遠山さまの伝説
    遠山さまのご紋
    遠州佐久間の二本杉
    焼き栗と土佐守
    荒武者新助
    み園のあたごさま
    便りが島
    美濃にのがれたお姫さま
あとがき




木沢と青龍寺にまつられているお地ぞうさんです。いまから283年ほど前に建てられたものです。

       (建立 元禄年間)
遠山土守(とおやまとさのかみ)とその子加兵衛景重(かへいかげしげ)のもとのお墓です。新しいお墓の左の方に建てられておりますが、このお墓は約236年ほど前に建てたものだと言われています。


 山国の子ども風土記  ―リトルリーダー養成講座資料―
   
    昭和59年3月   印刷発行
    編集・発行    南信濃村教育委員会
    印刷        株式会社 新 葉 社